ボウリングの競技会場は、私のホームステイ先とはかなり離れており、ホームステイ先のご主人が競技会場まで車で送ってくださいました。会場は彩り鮮やかに飾られており華やかな雰囲気で一杯です。日本からきたホテル宿泊組のファミリー達と初めて一緒になり、それぞれ我が子の出番を待ちました。
自閉症は、周りの空気を読むことは苦手です。だからいつもポーカーフェイスで喜怒哀楽もでないので、息子も仏頂面で出てくると思いましたが、ニコニコ顔で出場してきました。驚きです。レベル別に組み分ける為のディビジョニングの時に、予想だにしない思わぬ事がおきました。競技が始まると「ストーン!」と後ろにボウリングの球を落としてしまうではありませんか?今までこのような失敗は1度もなかったのですが。息子が緊張しているという事がすぐにわかりました。息子の中に「緊張」と言う文字は無いと思っていたので、すごい驚きです。その場の雰囲気がわかると言う事は、素晴らしい成長だと思いました。内と外との違いがわかってきた証拠です。ホームステイ先の写真では、我が家と同じような態度をとっていますが。
健常の子供だったら、メダルを取ることに喜びを感じるかもしれませんが、私は、競技の結果はどうであれ、いろいろな体験が確実に息子の成長の糧として蓄えられていると感じる感動と喜びの出来事でした。
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